グラトリの上達に欠かせないのが自分のレベルにあった板選び。
毎年買い換えてる人もいれば、数年に1回という方もいるでしょう。
板の特性も大事だし、値段も大事。決して安くない買い物だけに悩んでしまう気持ちもわかります。
「グラトリにおすすめの板を知りたい!」
「たくさん板があるなかでどう選べばいいの?」
「滑りやすい板が欲しい!自分に合う板を見つけてうまくなりたい!」
そんなお悩みを解決し、あなたにあったグラトリの板を見つけて頂くために、当メディア”SNOWPICKS”が全力を尽くして、605名からアンケートを取り、有名グラトラーたちの生の意見をかき集めてきました。
- 600名のグラトラーに聞いた、人気グラトリ板アンケート発表
- グラトリのジャンル(飛び系or乗り系など)別のおすすめ板
- 有名ライダーはどういう視点板を選んでいるか?特別インタビュー
この記事を読むことで、グラトリにのめり込んでる人たちのトレンドや板の選び方が分かり、自分がどういった基準でグラトリ板を選べばいいのかが分かります。
まずは板選びに関するアンケート結果を発表していきますので、すぐにおすすめ板を見たい方はこちらのボタンをクリックしてください。
女性の方がいたら、レディースにおすすめグラトリ板はこちらの記事で解説しているので、ご覧ください。
605名に聞いた!グラトリ板の人気ランキングアンケート結果
SNOWPICKSでは、Instagramを使ってグラトリ好きの皆さんにアンケートを取りました。
アンケート項目では、板の硬さや形状、日本産か海外産か、乗ってる板など様々な項目で回答してもらったので、こちら参考にしてみてください!
現在グラトリ歴何年ですか?
まず、今回のアンケートに答えてくださった方がどれくらいのレベル層なのかが分かったほうがデータとして参考にしやすいと思ったので、こちらを集計しています。
もっとも多いのはグラトリ3〜4年目で42.2%、2位が2年目で26.5%、5〜6年目の方が15.9%と、基本的には経験者の方からの回答となっています。
また、7年目以降、10年目以上も全体の約15%ほどいるので、かなりレベルが高い方たちの回答も入っていると言えますね。
板の硬さはどちら派ですか?
板の硬さに関しては、柔らかい派が圧倒的に多く6割以上という結果となりました。
そもそもグラトリは板をしならせる動きなので、柔らかい板を好む人がもちろん多いのですが、昨今のトレンドとしてより柔らかい板が流行っています。
その理由は、人気のグラトリライダーたちが柔らかい板に乗って、「柔らかい板でも飛び系のトリックはできる」ということが証明されたため、飛び系も乗り系も柔らかい板で両方楽しみたいというニーズが広がっているためでしょう。
形状はどれが好きですか?
形状に関しては、ハイブリッドキャンバーがもっとも人気で4割以上、続いてキャンバー形状が3割超えという結果になっています。
グラトリ用の板は各メーカーからハイブリッドキャンバーの板が多く出されており、ハイブリッドキャンバーを使うと一枚で飛び系も乗り系もできるため、好む方が多くなっています。
日本産か外国産か、どちらを使ってますか?
グラトリユーザーは日本産の板を使う人が圧倒的に多く、8割以上という結果に。
理由はグラトリ自体が日本発の文化であり、国内メーカーはグラトリに特化した板を出すところが多いからです。
海外では日本ほどグラトリの文化がないため、海外でグラトリに特化した板を出すメーカーはほとんどなく、結果として日本のグラトラーのほとんどは国産メーカーの板を使用しているようです。
国産メーカーの板の価格は、海外産に比べると高くなってしまいますが、国産板にそれだけの価値を感じている人が多いということですね。
何年ごとに板買い換えますか?
先ほどの結果で、日本国産の高い板を使う人が多かったにも関わらず、毎年買い換える人が28.9%、2〜3年で買い換える人が56.5%と、1〜3年で買い換える人が全体の85.4%という結果になりました。
グラトリに本当にハマると毎年50回以上、多い人は100日以上滑ってる人もいて、そこまで滑ると板がもたなくなってしまうため、この結果になるのはよく分かります。笑
板を変えると気分も滑りも変わるため、それくらいグラトリの魅力があると言っても良いでしょう。
板のブランドはどこを使ってますか?
もっとも多かったのはSPREADで118票、全体の約19%のシェアという結果でした。
上から多い順に、
- SPREAD
- RICE28
- YONEX
- 011Artistic
- FNTC
こちらの5ブランドで全体の58.1%という結果ですので、ブランドに関してはかなり人それぞれでバラけていると言えるでしょう。
今何の板に乗ってますか?
板に関してもかなりバラけていますが、ACHSEが一位で7.4%、DIVERSE5.5%、LTB-LTDとLTBが5.4%という結果に。
ブランドで人気だったYONEX・RICE28・SPREADがバランスよく使用されていることがわかりました。
605名のグラトラーが選んだグラトリの人気おすすめ板3選
605名のアンケートからわかったグラトリ人気の3枚について解説します。
グラトラーから最も支持を得ている3枚なので、この3枚を選んでおけば間違いありません。
絶対に外さないグラトリ板が欲しいという方は要チェックです。
1.YONEX「ACHSE」
605名のアンケートで最も使用しているユーザーが多かったACHSE。
ACHSEは、板の先端の形が踏みやすいチップ形状かつ、YONEX特有のカーボン素材を使ったポップな高反発が魅力の板。
乗り系・弾き系のやりやすさを両方を兼ね備えています。
YONEXは、カーボンリボンとチップ形状が独自のテクノロジーで、それぞれ以下のような効果を持っています。
- カーボンリボン:独自のカーボン素材によるクイック且つ爆発的な反発力
- 独自のチップ形状:雪面に対してノーズ、テールの傾斜が緩やかに作られているので板の端を少ない力で踏むことが可能
上記の独自テクノロジーが、ACHSEユーザーを飛び系から乗り系までオールマイティにこなすことに成功させています。
まさにグラトリ初級者から上級者まで幅広くおすすめできますし、何に乗ったらいいかわからずまずは無難に調子がいい板が欲しい方にもお勧めできる一枚です。
ACHSEユーザーの口コミ・滑り
特に弾きは、その強い反撥力がワンランク上の高さを引き出してくれると思います!
ACHSEの詳細スペック
形状 | ハイブリッドキャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
フレックス | 柔らかめ(10段階中3) |
メーカー希望小売価格 | 86,900円 |
2.RICE28「DIVERSE」
アンケートで2番目に多かったのが、人気ブランドRICE28よりDIVERSE。
DIVERSEは弾き系・乗り系・ラントリ系全てに対応したグラトリオールラウンドモデルの板です。
DIVERSEのグラトリのやりやすさを支える最大の秘訣は、CA2キャンバーという形状。
CA2キャンバーには、以下のような効果があります。
- 特徴1:プレスなどの加重時には接雪長が短くなることで抵抗が少なく、取り回しがしやすい
-
⇨乗り系がやりやすく
- 特徴2:オーリー・ノーリーで板を踏む位置が足元近くになったことで安定する
-
⇨弾き系がやりやすく
また、フレックスも絶妙な柔らかめのフレックスに設定されているので、とにかくグラトリがやりやすい硬さです。
弾き系・乗り系グラトリからラントリまで全てを楽しみたい欲張りな方に乗って欲しい一枚です。
DIVERSEライダーの滑り
DIVERSEの詳細スペック
形状 | ハイブリッドキャンバー(CA2 CAMBER) |
シャイプ | ツインチップ |
フレックス | 柔らかめ(10段階中3) |
メーカー希望小売価格 | 97,900円 |
3.SPREAD「LTB」
人気ランキング3位を飾ったのは、SPREADのLTB。
LTBは柔らかすぎないちょうど良いルーズな乗り心地で、どんな技でも自分の好みのスタイルに滑りやすくさせる板です。
トーションを使いやすい柔らかめのセンターフレックスと、ノーズとテールの硬めのフレックスが扱いやすさを生み出しています。
可変キャンバーの採用により、トリック中に逆エッジが起こりづらくなるため、乗り系のやりやすさが増しています。
ちょうどいいルーズさを生み出し、今グラトリ界で流行っているメロウなスタイルで滑りやすいことが人気の秘訣。
また、SPREADはライダーが自ら立ち上げたブランドで、グラトラーの生の声を板の開発に反映させているので、LTBは「グラトリ界の最先端のトレンドを抑えたモデル」と言えます。
トレンドのメロウなスタイルで滑りたいという方、スタイルにこだわっていきたい人にぜひ乗って欲しい板です。
LTBユーザーの口コミ・滑り
板のハリやフレックスもしっかりもあるので、飛び系でもかなりの反発をもらえます!!
ロックもばっちり決まります!!
LTBの詳細スペック
形状 | ハイブリッドキャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
フレックス | 柔らかめ(10段階中3) |
メーカー希望小売価格 | 103,400円(税込) |
初心者向け!最初の1枚目におすすめのグラトリ板3選
1.FNTC 「TNT R」
TNT Rは、日本で一番グラトリ初級者に選ばれる板といっても過言ではない人気板。
オーリーもプレスも初心者がやりやすい作りになっています。
その秘訣は以下の3つの特徴に。
- 業界屈指の柔らかいフレックス
- グラトリ向けの板の中でも屈指の柔らかさで、楽に板をしならせることが可能。
- ダブルキャンバー形状
- ダブルキャンバー形状により、エッジの引っ掛かりが軽減され取り回しのしやすさ抜群。
- グラトリライダーが開発
- 瀧澤憲一さんなど有名なグラトリライダーが開発していて、グラトリにぴったりの性能。
初級者はできるだけソフトフレックスな板を選び、板をしならせる感覚を覚えることがグラトリ上達への近道。
その点、TNT Rはソフトフレックス且つダブルキャンバー形状なので、そもそも普通のキャンバー形状などと比べるとよりしならせやすい形状です。
また、瀧澤憲一さんなどの有名なグラトリライダーが、誰でも乗りやすいように開発していて安心感があるのも人気の理由ですね。
グラトリ初級者向けの定番の人気モデルが欲しい方におすすめです。
TNT Rライダーの滑り
TNT Rの詳細スペック
形状 | ダブルキャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
フレックス | 非常に柔らかい(10段階中1) |
メーカー希望小売価格 | 60,500円 |
2.FNTC 「TNT C」
TNT Cは「弾き系トリック」に向いている初級者向けのグラトリ板です。
先ほどTNT Rを紹介しましたが、CとRの違う点について説明しますね。
TNT CとTNT Rでは形状が異なります。
- TNT C:弾き系のやりやすいハイブリッドキャンバー形状
- TNT R:乗り系がやりやすいダブルキャンバー形状
ですので、TNT CとTNT Rは形状を変えることで、乗る方のやりたい技に合わせて板を選んでもらうというラインナップになっています。
- TNT Rに比べて硬さを感じる
- TNT Rよりも反発力が強い
まさに弾き系に向いている板ですよね。
強い反発を感じたい方や、キャンバー形状の板に慣れている方は、TNTシリーズでもTNT Cがおすすめです。
一方で、TNT Rは柔らかめのフレックスで乗り系がやりやすい板ですので、乗り系を頑張りたい人にはTNT Rをおすすめします。1つ前の紹介をご覧ください。
下の動画はライダーの山本純士さんがTNT Cについて説明している動画です。ぜひチェックしてみてください!
TNT Cライダーの滑り
TNT Cの詳細スペック
形状 | ハイブリッドキャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
フレックス | 非常に柔らかい(10段階中2) |
メーカー希望小売価格 | 60,500円 |
3.YONEX「GROWENT」
GROWENTは初心者でも楽にトリックができるのが特徴の板で、新しく技を沢山覚えたい初心者の方におすすめ。
雪面に対してノーズ、テールの反り返りが緩やかに作られているので、少ない力で板を楽に踏むことができます。
この形のおかげで、技を繋げていくコンボ系のグラトリが特にやりやすく、ポップな乗り味でテンポの良いグラトリがやりやすい板となっています。
また、YONEXといえばテニスのイメージが強いと思いますが、テニスラケットに使われているカーボンという素材をスノーボードにも使用しています。
カーボンは「弾く力が強く・軽い」という特徴があり、人気のグラトリボードの秘訣となるな素材。
これから色々なグラトリを練習したいという人や、軽くて反発の強い板が欲しい人におすすめです。
GROWENTライダーの滑り
GROWENTの詳細スペック
形状 | ハイブリッドキャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
フレックス | 柔らかめ(10段階中3) |
メーカー希望小売価格 | 63,800円 |
安くてコスパの良いグラトリ板おすすめ3選
重複する板もありますがが、「安くてコスパの良い」という観点からもおすすめできると感じた板は紹介していますので、ご了承ください。
1.FNTC 「TNT R / C」
TNT CとTNT Rは、既に「初心者向けのおすすめの板」として紹介しましたが、どちらも性能に対して値段も安くてコスパのいい板という観点でもおすすめできます。
「安くてコスパがいい」と言える理由ですが、2つあります。
- 他のグラトリ向け板に比べて2〜5万円ほど安い
多くのグラトリ向けの板は日本国産が多いため価格が高くなりがちですが、TNT R / Cの2枚はグラトリ向けモデルにも関わらず値段が5〜6万円ほど安めです。 - 安めのグラトリ板の中では、反発がしっかりしている。
TNT R / Cは、独自のハニカムコアという素材を使っているため、柔らかいだけでなくしっかりと強い反発力も兼ね備えています。
上記の理由から、TNT C/Rは値段に対して性能が高く、コスパの良い板として最もおすすめ。
板選びに迷ったらいずれかを選ぶと「うわこれミスった!」という致命的な失敗は避けられるでしょう。
TNT R/Cの詳細スペック表
TNT R↓
形状 | ダブルキャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
フレックス | 非常に柔らかい(10段階中1) |
メーカー希望小売価格 | 60,500円 |
TNT C↓
形状 | ハイブリッドキャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
フレックス | 非常に柔らかい(10段階中2) |
メーカー希望小売価格 | 60,500円 |
2.K2「WORLD PEACE」
WORLD PEACEは、2010年辺りにグラトリ向けの板として大人気を博したK2の「WWW」という板の後継モデルです。
ソフトフレックスで人気を博した旧モデルでしたが、名前が変わった今でもその柔らかさとハイブリッドキャンバーによるグラトリのやりやすさによって、人気は健在。
値段の安さも大きな魅力で、ショップによっては最新モデルでも4万円ほどで購入できます。
他のグラトリ向けの板と比較すると非常にコストパフォーマンスが高いことから、紹介させて頂きました。
これからグラトリにチャレンジしたいけど、「どれくらいの頻度で滑りに行けるか不安だからまずは安い板でチャレンジしてみたい」という方にオススメの板です。
WORLD PEACEの詳細スペック
形状 | ハイブリッドキャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
フレックス | 柔らかい(10段階中3) |
メーカー希望小売価格 | 62,700円 |
3.SALOMON「THE VILLAIN」
THE VILLAINはグラトリがやりやすい程よいフレックスと、ROCK OUT CAMBER(ハイブリッドキャンバー)形状によって、飛び系もできますし、乗り系も安定させられるバランスの取れた板です。
特にプレス系のトリックの安定性が高いためやりやすく、グラトリの技を覚えやすい一枚。
オーウェンやソネなどのプレス系トリックがやりやすいのはもちろんのこと、ノーリーも720度は目指せる反発力を持っています。
グラトリはもちろんのこと、ジブにも向いているため、飽きたら途中で滑り方を変えてもOK。
トリックをして雪山を遊びながら滑りたい方におすすめです。
THE VILLAINユーザーの滑り
THE VILLAINの詳細スペック表
形状 | ハイブリッドキャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
フレックス | ミディアム(10段階中5) |
メーカー希望小売価格 | 73,700円 |
他にも安くてコスパがいい板を知りたい方は、こちらの記事でさらに紹介しておりますので、読んでみてください。
飛び系・高回転グラトリにおすすめ板3選
1.FANATIC「TRICKMASTER」
FANATICのTRICKMASTERはダブルキャンバー形状ながら反発力があり、板の「軽さ+しなやかさ+反発力」を兼ね備えた板です。
TRICKMASTERは、他のダブルキャンバーの板よりもノーズとテールが上がっているので、重心を傾けるだけで板が上がりますし、乗り系のトリックがやりやすいです。
さらに、板の張りも十分にあるのでキャンバーに負けないほどの反発力が特徴。
また、FANATICの板といえば「ハニカム構造」という作りが有名で、ハニカムを使用する事で板の「軽量化」「強い反発力」「反応の速さ」を実現しています。
TRICKMASTERは、このハニカムをノーズ・テールに配置する事で、ダブルキャンバーでも強い反発力を維持。従って高回転を狙いやすいのです。
ダブルキャンバーの乗りやすさに加えて、軽さと反発力も欲しい方、乗り系がメインだけど高回転を狙いたい方におすすめです。
TRICKMASTERライダーの滑り
TRICKMASTERの詳細スペック表
形状 | VDC キャンバー(ダブルキャンバー) |
シェイプ | ツインチップ |
硬さ | 10段階中4 |
メーカー希望小売価格 | 77,000円 |
2.NOVEMBER「DESIRE」
NOVEMBERのDESIREは、近年だと珍しいフルキャンバーで、反発力とセンターの柔らかさを両立した板。
昨今のグラトリシーンでは、ダブルキャンバーや可変キャンバーの板を使う人が増えており、フルキャンバーは少数派となっています。
ですが、フルキャンバー形状は板全体のフレックスが使えるため、「反発をもらえた時の威力が凄まじい」という強大なメリットがあります。
また、DESIREの場合はセンターのフレックスが柔らかく設計してあるので、いわゆるフルキャンバー形状の板よりも弾きやすいところもポイントです。
センターが柔らかいため板はしっかりしなり、ノーズテールが硬いので弾きやすさと反発力を兼ね備えています。
フルキャンバー形状で、爆発的な反発力を使って高回転トリックに挑みたい人や、キャンバー形状のなかで弾きやすい板を探している人におすすめの1枚ですね。
DESIREライダーの滑り
DESIREの詳細スペック表
形状 | フルキャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
フレックス | 柔らかめ(10段階中4) |
メーカー希望小売価格 | 96,800円 |
3.SPREAD「LTA」
LTAは、軽さ・反発の強さを兼ね備えた癖のない高反発モデルの板です。
その秘訣は下記のポイントにあります。
- しっかりと反発を感じられるフルキャンバーモデル
- 軽くてしなやかな桐(キリ)とヒノキを使用
LTAはフルキャンバー形状なので、可変キャンバーと比較すると、最初はしならせるのに苦戦するかもしれません。
しかし、慣れるとノーリーなどの高回転系の技で高さと迫力のある技を出すことができます。
また、桐とヒノキはSPREADの全モデルにも使われていて、LTAもそのおかげで、とにかく軽くてしなやかな乗り心地を実現しています。
取り回しがしやすいため、高回転系の技で楽に板を回すことができます。
癖が少なくて、扱いやすい高回転向けの板が欲しいという方におすすめですね。
LTAユーザーの滑り
LTAの詳細スペック表
形状 | キャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
フレックス | 4/10 |
メーカー希望小売価格 | 103,400円(税込) |
この3枚以外にも高回転におすすめの板を知りたい方はこちらの記事でさらに紹介していますので、読んでみてください。
乗り系・バター系グラトリにおすすめ3選
1.MOSS「FIFTY-FIFTY」
「ダブルキャンバー形状×ソフトフレックス」により足元の操作がしやすいのが特徴です。
ダブルキャンバー形状のエッジの引っかかりの少ない取り回しのしやすさと、プレスのやりやすいフレックスが乗り系のやりやすさを実現しています。
私も実際にFIFTY-FIFTYに変えたことがあり、とても乗り系がやりやすい板でした。
実際に乗っていたシーズンでは、乗り系の技でよく使われる動きのノーズからテールへのプレスの載せ替えがダブルキャンバー形状の恩恵を受けて容易になり、バター系グラトリが格段に上達しました。
軽くて柔らかくて初心者でも扱いやすいため、まさにこれからバター系グラトリを練習したい人にオススメの板です。
僕は20−21シーズンにFIFTY-FIFTYを使用していました。
下の動画が僕が実際に使用している動画です。
FIFTY-FIFTYユーザーの滑り
FIFTY-FIFTYの詳細スペック表
形状 | ダブルキャンバー |
シェイプ | ツインチップ(左右対象) |
フレックス | かなり柔らかめ(10段階中3) |
メーカー希望小売価格 | 88,000円(税込) |
2.SPREAD「LTB」
LTBは可変キャンバーといって、変化系のキャンバー形状を採用したモデルです。
キャンバー同様の反発を持ちつつも、ノーズ・テールにフラットの部分を広く設けているので、乗り系トリックも安定してやりやすくなっています。
接地面積が大きくなることで安定性が向上し、特に足元でのプレスで安定して板を踏むことができます。
プレスの安定性が重要となるバター系グラトリには最適な板で、なおかつキャンバーの反発も欲しいという人におすすめの板ですね。
LTBユーザーの滑り
センターが柔らかく、トーションを使いやすく、ノーズとテールに程よいハリがあり、グラトリをオールラウンドに使えるバランスのいい板です。
LTBの詳細スペック表
形状 | ハイブリッドキャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
フレックス | 柔らかめ(10段階中3) |
メーカー希望小売価格 | 103,400円(税込) |
3.YONEX「GROWENT」
先ほど初心者におすすめの板としても紹介しましたが、ポップな反発と柔らかいフレックスでオーウェンなどの乗り系がやりやすい板ですので改めて紹介します。
GROWENTは、雪面に対してノーズ・テールの傾斜が緩やかで、板を少ない力で楽に踏めるため、力み過ぎずにトリックをすることができます。
その結果、次の動作にとてもスムーズに繋げやすくなるのが特徴。
実際に試乗したことがあるのですが、特にコンボ系の乗り系がやりやすく、グラトリの定番コンボ「オーウェン」などがやりやすかったですね。
ぜひオーウェンを代表とする乗り系トリックが上手くなりたい人や、軽くて柔らかい板が欲しい人におすすめです。
GROWENTライダーの滑り
初心者から上級者まで誰にでも乗りやすい板だと思います。
だからこそ、その人の乗り方次第でスタイルが変わるのでおもしろいです。
GROWENTの詳細スペック表
形状 | ハイブリッドキャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
フレックス | 柔らかめ(10段階中3) |
メーカー希望小売価格 | 63,800円 |
他にも乗り系におすすめの板はこちらの記事で多く紹介していますので、見てみてください。
グラトリ・カービングが両方できるおすすめ板3選
1.WRX「Mk-T」
Mk-Tは、グラトリとカービングを両立させながら取り回しのしやすさを重視した一本です。
その秘訣はダブルキャンバーの特徴にあります。
- 足下に配置したそれぞれのキャンバーがグラトリでの安定感をサポート
- センターはV字になっている為、楽に板を上げる事ができる
上記の効果によりカービングをしながらのグラトリ時の取り回しのよさを実現しています。
Mk-TもMk-Sと同様、RICE28のテクノロジーが各箇所に散りばめられていますね。
上記からMk-Tは以下のような人におすすめですので、ぜひチェックしてみてください!
- コンボ系のグラトリが多く、ランの途中でもトリックのしやすさを重視したい
- これから本格的にグラトリに挑戦したい
WRXライダーのなおやんさんの滑りを参考にしてみてください。
WRX「Mk-T」の詳細スペック
フレックス | 4/10(やや柔らかめ) |
形状 | ダブルキャンバー |
シェイプ | ディレクショナルツイン |
ソール | マイクログラファイトソール |
2.WRX「Mk-S」
Mk-Sは、グラトリとカービングを両立できる最もバランスの取れた一枚になっています。
比率で例えるとグラトリ:カービング=5:5のイメージです。
その秘訣は可変キャンバーの特徴にあります。
- 通常時はキャンバーと同じ接雪長を確保し、グリップ性能が高い
- プレスなどの加重時は板があがり接雪長が短くなることでトリックがしやすい
上記の効果により、グラトリとカービングを両立することができます。
その他RICE28のテクノロジーであるしなやか且つ高反発なプレートや滑走性が高いソールを使用しています。
こちらの板は以下のような人におすすめですね。
- 滑走速度が上がってきて今の板よりもランの安定感が欲しいグラトラー
- ランだけじゃなくグラトリも上手くなりたい人
ここでユーザーの滑りを参考にしてみてください。
WRX「Mk-S」の詳細スペック
フレックス | 4/10(やや柔らかめのフレックス) |
形状 | ハイブリットキャンバー |
シェイプ | ディレクショナルツイン |
ソール | マイクログラファイトソール |
3.RICE28「RT7」
RT7は、程よい反発・取り回しのしやすいフルキャンバー形状でRICE28の大人気定番モデルです。
- ターンやトリックでしっかりと反発を得る事ができる
- 動きの中でメリハリを付けやすい
「カービングとグラトリの両立」をコンセプトにしているので、グラトリがしやすいフレックス且つ中高速域でも安定して滑ることができます。
しなやかでありながら、エッジがズレにくいのでカービングがやりやすくなっています。
- キャンバーの乗り味が好きな人
- まずはベーシックな板でグラトリもカービングも頑張りたい人
ここでユーザーの滑りを参考にしてみてください。
RICE28「RT7」の詳細スペック
フレックス | 3/10(柔らかめ) |
形状 | フルキャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
ソール | ナチュラルシンタードソール |
グラトリをやりつつオールラウンドに滑れるおすすめ板3選
1.RICE28「DIVERSE」
DIVERSEはグラトリだけではなく、フリーランやパークなどでも遊びやすい板で、特に各ジャンルの初〜中級者におすすめな板です。
DIVERSEがおすすめな理由をそれぞれのジャンルごとに説明していきますね。
- ・グラトリ
-
柔らかめのフレックスとCA2キャンバーにより、プレス系の取り回しのしやすさとオーリーの安定感UP
- ・フリーラン
-
CA2キャンバーがノーマルキャンバーと同じくらいの接雪面を維持できるため、エッジを噛ませたターンが可能。
- ・パーク
-
低中速域でパークに入ることが多い初〜中級者におすすめな柔らかめのフレックス
上記のように、特にそれぞれのジャンルの初級者・中級者におすすめな作りになっています。
ただ、フリーラン・パーク向けの板としては柔らかめになるので、中上級者には少し物足りなく感じるかもしれません。
これから各ジャンルの基礎的な練習を頑張っていきたい!という人にぜひおすすめしたい一枚です。
RICE28の公式インフルエンサーのいぐっちゃんは、この一本で色々なジャンルを遊び尽くしています。
その様子がわかる動画が下記にありますので、チェックしてみてください。
DIVERSEライダーの滑り
DIVERSEの詳細スペック表
形状 | ハイブリッドキャンバー(CA2 CAMBER) |
シャイプ | ツインチップ |
フレックス | 柔らかめ(10段階中3) |
メーカー希望小売価格 | 97,900円 |
2.RICE28「RT9」
RT9は、トーションが使いやすくてグラトリはしやすく、ノーマルキャンバー形状によってフリーランやパークにおける安定感も実現しています。
RT9がなぜオールラウンド向けなのか解説しますね。
- フレックス硬めなのにトーションが使いやすい
全体的に硬めのフレックスなのですが、センターのフレックスを少し柔らかめに設定していることでトーションを使いやすくなっています。これによりグラトリのやりやすさを実現。 - ターンで抜けにくいノーマルキャンバー形状
昨今のグラトリ用モデルでは珍しいノーマルキャンバー形状を採用。しっかりと雪面に噛んでくれるので、グラトリのしやすさも残しつつ、ターンのやりやすさを実現しています。
ただ、フレックスが硬めなので、これから基礎的なグラトリを覚えたい人にはもう少し柔らかい板がおすすめです。
グラトリ独自の板をしならせるという動作は硬い板だと難しく感じますよね。
RT9は、プレスやオーリーなど、基礎的なグラトリは習得済みで、これからオールラウンドな滑りにチャレンジしたい人に使ってほしい板です。
RT9ユーザーの滑り
RT9の詳細スペック表
形状 | フルキャンバー |
フレックス | やや硬め(10段階中5) |
シェイプ | ツインチップ |
メーカー希望小売価格 | 98,450円 |
3.NOVEMBER「ARTISTE」
ARTISTEは、とにかく癖がなく乗りやすい板です。
良くも悪くも、誰に乗り心地を聞いても「癖がない」という反応が返ってきます。
癖がないことにより、どんなジャンルで滑っても平均点以上のパフォーマンスを発揮してくれるのが特徴。
ARTISTEの癖のない乗り心地を実現しているポイントは以下です。
- ・クイックで高反発、ターンもしやすいフルキャンバー
-
反応がクイックで反発力が強いため、オーリーなどでの弾き系で高さを出しやすく、エッジのグリップ力も高いため、気持ちよくターンを切ることができます。
- ・ちょうど良いミドルフレックス
-
グラトリ・パーク・フリーランがちょうどやりやすい絶妙なミドルフレックスに設定されていて、どのジャンルでも難なく滑ることができます。
まさにオールラウンドな滑りに向いている板ですね。
癖がなく、誰にでも乗りやすい板がARTISTE。
オールラウンドに滑りたい人で、特に自分の好みがまだ明確でない人には、まずはARTISTをおすすめします。
ARTISTEの詳細スペック表
フレックス | 5/10(やや硬め) |
形状 | キャンバー |
シェイプ | ツインチップ |
メーカー希望小売価格 | 95,700円 (税込) |
有名グラトリライダーの滑りを急成長させた歴代No.1板
グラトリをやっていると飛躍的に急成長する1シーズンが来るときがあります。
タイミングは人によって様々ですが、多くの人の場合、初級者〜中級者に差し掛かった辺りで伸びるシーズンが訪れることが多いです。
そのきっかけが板であることも少なくありません。
そこで有名グラトリライダー達に、滑りを急成長させた歴代No.1板を聞いてみましたので、ぜひ急成長したい人は参考にしてみてください!
急成長した人気ライダー「中川智貴さん」
中川智貴(なかがわ ともき)
- 奥美濃を中心に活動中のグラトリライダー
- スノーボードブランド『CROOJA』創設者
- 2人組YouTuber『おしるこサンド』等を中心に活動。
今では超有名グラトラーの中川さんですが、どんな板に乗って急成長したのでしょうか?
グラトリ4年目、FTWOのTNTですね。
柔らかい板(ダブルキャンバー)を初めて使った板です。
柔らかい板を使うことで板の使い方を覚えたんですね。
まさに柔らかい板に乗ることのメリット。
それまではどんな板に乗ってたんですか?
それまでは硬めのキャンバーです。
力で飛んだり弾いたり乗ったりしていました。
ええ〜!今のともきさんからは想像できないです。笑
ですよね。笑
柔らかい板に変えてから、トーションの大切さや重心の位置など、細かいことを気にするようになり、そこから緩急を付ける動きを意識できるようになりました。
下の動画は実際にTNTに乗っていた2018年の動画です↓
弾いたり止めたりするときはクイックさやポップ感を感じるのに、乗るときはぐ〜っと粘りながら乗っていて、まさに緩急のお手本のような滑りですね!
そう言ってもらえると嬉しいです!
この板に乗ってからグラトリのやれる幅はすごく広がったと思います。
中川智貴さん急成長させた歴代No.1板「TNT」
使用していたシーズン/グラトリ○年目 | 17-18シーズン / 4年目 |
メーカー | FTWO(現FNTC) |
板の名前 | TNT |
長さ | 150cm |
フレックス | 柔らかい(10段階中2) |
乗り系・バター系トリックが得意「西川なおみちさん」
naomichi.nishikawa(にしかわ なおみち)
- 奥美濃を中心に活動しているグラトリライダー
- ORIENS LIGHT WEARのライダーとして活躍
- 独自のスタイルで特に乗り系グラトラーとして人気を集める
今では独自のスタイルで唯一無二のトリックを生み出しているなおみちさんですが、どんな板に乗って急成長したのでしょうか?
グラトリ4年目、TORQREX(トルクレックス)のUNICORNですね。
「反発がつよくて、粘れる板」を探して辿り着いたのがこの板です。
おお〜!
反発×粘れる板を使うことで、どんな風になおみちさんの成長に繋がったんですか?
UNICORNはハイキャンバーに設定されていて、両足を乗せただけで板がしなり、反発を簡単に生み出せるのがすごく楽しかったです。
なるほど、なおみちさんの乗り系を極める過程で反発も手に入れながら、上達していったんですね。
そうです。
他にも、板全体のフレックスが硬めで板の踏み位置がシビアだったんですよね。
なので、足裏の感覚を掴んだり、エッジコントロールの練習にもなりました。
面白い!
一般的には乗り系ってある程度柔らかい板がいいと言われることが多いですが、フレックスが硬くなり、板を扱う難易度が上がったことでレベルアップに繋がったんですね。
下の動画は実際にUNICORNに乗っていた2017年の動画です↓
とても硬い板に乗ってるようには見えない滑らかな動きでしたが、今のなおみちさんはもっと滑らかですよね。笑
そうですね。笑
乗り系を極めるにしてもこういった硬い板にのった結果、乗り系の成長に繋がったと思います。
西川なおみちさんを急成長させた歴代No.1板「TORQREX UNICORN」
UNICORNという名前の板は現在はないため、近しい板であるUNICORN GLASS POPPERを紹介しています。
使用していたシーズン/グラトリ○年目 | 16-17シーズン/4年目 |
メーカー | TORQREX |
板の名前 | UNICORN |
長さ | 150cm |
フレックス | やや硬め(10段階中5) |
まとめ
グラトリのおすすめ板を、リアルなグラトリライダーたちの声をもとに紹介してみました。
なんの板を乗るかによって上達の速度は変わりますし、合わない板で1シーズンすごすのはもったいなさすぎます。
ぜひこの記事を読んで自分に合った板選びをしていきましょう!